産業技術総合研究所の藤田克英主任研究員を迎え学部講演会を開催!

 11月13日、国立研究開発法人産業技術総合研究所の安全化学研究部門の主任研究員である藤田克英先生をお迎えし学部講演会を開催しました。 
「ナノ炭素材料の安全性支援技術の開発と普及」をテーマに講演。終了後には質疑応答が活発に行われました。

講師:藤田克英 先生
講演会の模様(理工学部棟E207)
講師紹介をする木暮信一教授
 【講演要旨】
 持続発展可能な社会を実現するには、技術のイノベーションが必要ですが、新しい技術には、人・環境・社会に対する悪影響をもたらす側面も併せて持っています。こうしたリスクについて適切に評価・管理されていなければ、技術導入後に大きな損害が生じ、技術のイノベーションが阻害されます。そこで、(国研)産業技術総合研究所、安全科学研究部門では、事例研究として、革新的素材として注目されている工業ナノ材料のリスク評価手法に関する研究を進めています。工業ナノ材料は、サイズや形態の特殊性から、有害性・リスクが懸念されているため、研究開発の初期段階から、安全性を検討することが必要です。しかしながら、工業ナノ材料は用途に合わせ、物性が異なる数多くのタイプが開発されており、開発や製造を行う事業者が自らその全てを検討することは、コストや時間的な要因から非常に困難です。このため、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)委託事業により、カーボンナノチューブ等のナノ炭素材料を扱う事業者の自主安全管理支援を目的に、培養細胞を用いたin vitro試験による簡易な安全性評価技術の開発や、これらの手法をまとめた手順書、および安全性に関しての評価結果をまとめたケーススタディー報告書の公開を行い、その普及を行っています。加えて、欧米各国や国際機関の情報収集・提供を行うなど、より詳細な検証を行っております。今回は、工業ナノ材料のリスク評価に対する安全科学研究部門の取り組みや、ナノ炭素材料の安全性支援技術の開発や普及についてご紹介致します。

 
参考サイト
◆CNTの安全性試験のための試料調製と計測、および細胞を用いたインビトロ試験の手順
 http://aist-riss.jp/assessment/717/ 
国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)  
 産業技術の幅広い分野におけるさまざまな技術開発を総合的に行っている、日本最大級の研究機関。
 https://www.aist.go.jp/ 
◆技術研究組合 単層CNT融合新材料研究開発機構(TASC)
 TASCTechnology Research Association for Single Wall Carbon Nanotubes(単層CNT融合新材料研究開発機構の英文) から名付けられた。21世紀の素材として有望視されている単層カーボンナノチューブとグラフェンの実用化に向けて研究開発を進めている。
 http://www.tasc-nt.or.jp/